※白馬をシロウマと呼ぶのが正しいか、いやハクバ良いとか、色々論議はあります。僕はハクバの響きの方が好みですので、当ホームページでは”ハクバ”とアフレコして下さい。はい、単なる作者のわがままです。
<旅立ちの朝:自宅から新宿へ>
朝6時に自宅を出発する。荷物は極力減らしたが、15kgぐらいあるだろうか。キャンプ主体なので仕方がないが、三脚、カメラ、レンズ2本がほんとに重い。これだけで2〜3kgはあるのでは。まあ、ポーターを雇えるようなご身分でもないし、自分でかつがんとな。ザックへの荷物のパッキングが例によって間に合わず、片手に防水用の大きな袋を持ち、背中には不格好に膨らんだザックが・・・。ザックの重みが肩と膝にきつい。
けれども、今回はザックに後付けのウエストベルトをつけたので、過重が腰にも適度に分散して、前回の対馬の旅よりは少しは背負うのが楽チンだ。JR目黒駅で、前回の対馬の旅で使えなかった因縁の青春18キップを使用する。
<甲府盆地:新宿から松本へ>
JR新宿駅に7時頃到着、特別快速高尾行きに乗り換える。金曜日の早朝で、都心から離れるのにも関わらず、席は満席で、立っている人が多いのは意外であった。東京の仕事の中心が西側にシフトしているのだろうか。しばらくして、高尾駅に到着。多少列車の待ち合わせ時間があったので、荷物整理を行う。ザックの隙間にギュウギュウと荷物を押し込み、なんとか収める。いつもながらやれやれだ。現在使用している55リットルのICIのザックでは限界なのかなとも思う。
高尾駅から松本行きの各停に乗車する。今度は何とか座ることができた。前日から寝ていないので、当然のごとくに爆睡。しばらくして目覚める。山梨県の手前あたりだろうか。いつもながら、甲府盆地へ入るときの開放感がすばらしい。桃が咲くころだと、まさに桃源郷という感じであったのを思い出す。
甲府から松本に向かう途中、右手に末広がりの八ヶ岳、左手にはごつごつした甲斐駒ケ岳が見える。この沿線の大きな楽しみのひとつだ。今回は青春18キップであるので、全て各駅停車の旅となる。車窓風景を楽しむには、各停の方が向いているということをしみじみと実感する。
松本に11時40分到着、ここで大糸線に乗り換える。乗車した白馬行きの車両は客車の一部に幕を引き、荷物運搬用の小部屋に間仕切りしていた。中々珍しい光景だ。
乗り換え時間の間に松本で天玉そばを食し、白馬までは左側に北アルプスをずっと望む。車窓風景が心地よい。そして14時頃、白馬駅に到着する。
<予定コースに暗雲が:白馬駅前>
到着してすぐ、駅前の登山案内所の掲示板をのぞき、栂池から白馬大池を経由して、蓮華温泉へと縦走するコースの状況をチェックする。すると、キャンプ予定の白馬大池の小屋が、今年の大雪で施設が破損し、その修理のため8月20日以降閉鎖するかもいう情報がのっているではないか。野営場については問い合わせてくれとのことなので。直ぐに電話を入れてみる。すると、キャンプ場は多少手狭になるが、使用できるとのことであった。
しかし、栂池の少し先の白馬乗鞍岳の斜面は、今年の大雪のため、まだ雪が残っているとの情報もあり、縦走は無理かなとも考える。今回は荷物が重すぎて、軽アイゼンを持つのをためらってしまった。単独であるので慎重に行動しようと言い聞かせる。今回の旅は、登山ではなく、写真撮影をかねたトレッキングなのだから・・・。
<サイクル野郎発見:白馬駅からキャンプ場へ>
日差しが強い中、白馬駅から歩いて小1時間ほどの距離にあるキャンプ場(白馬グリーンスポーツの森キャンプ場)へと向かう。国道沿いの歩道を汗みどろになって歩く。途中、フルキャンプ仕様(リアの両側にバックを装着、ハンドルは当然ドロップハンドル)の自転車が脇を通り過ぎる。何か懐かしい。大学2年の時の友人と10日ほどかけて行った北東北サイクリングを思い起こす。ゆるい坂道をかなりなスローペースで走っていく。学生風ではないような感じだが、オールド自転車愛好家なのだろうか。そして、道すがら、冬季に国道を渡るためだろう、まるで要塞のような地下横断通路を発見、この地の冬の厳しさがしのばれるところだ。
〔写真7:トーチカのような地下横断通路〕
<ウバユリ群落発見:夕暮れのキャンプ場>
姫川沿いの野外レジャー施設の一角にそのキャンプ地はあった。その施設には、ターザン遊び用のロープと滑車が有ったり、カモ池やイカダ遊び用の水深20〜30センチほどの池もある。そして、ミニゴルフ・コース(ゲートボールのようなボールを使用)も施設内に張り巡らされている。夏休みのためか子供連れが多く、中々騒がしい。
ザックを担いだままでキャンプ管理施設を探す。広い園内の中を、人に尋ねつつ、ようやく管理施設に到着する。10数分はかかっただろうか、やれやれだ。受け付けはこの地域の豪雪を反映してか、建物の2階部分にあった。2階といえど、重い荷物を背負った身にはつらく、階段一段毎に体の節々がちょっときしむ。腰と膝がよれよれだ。ほんと年はとりたくないもんだ。受付で使用料500円ほど支払う。思いのほか安いのでちょっとうれしくなる。他では、テント持込でも1000円とか2000円とかいう法外な料金のキャンプ場があるので油断がならない。ほんとに必要な料金なら支払うのを、ためらわないのだが。オートキャンプ主体の施設では?の所があったりする。
管理棟からキャンプ地へと戻る。客はそこそこ来ているが、満員ではないようだ。できるだけ混んでなさそうなキャンプ地の端の場所に設営する。すぐ目の前にはミニ・ゴルフコースがあるが、まあ、しょうがない。テント設営は30分ほどで終了し、夕食準備の前に周辺を散策する。ウバユリの群落が林内にある。関東地方ではあまりこんな群落は見たことがないが、信州の高原に多いのだろうか。今後の調査が望まれる。
公園に接している姫川沿いを散策し、大きなつり橋を渡ってみる。姫川の川面は透明度が高く、気持ちがいい、護岸も自然護岸のところが多いようだ。糸魚川・静岡構造線(フォッサ・マグナ)に沿った川であり、目をつぶると、長い年月をかけた地球のドラマが湧き上がってくるようだ。
つり橋の脇にある地図を見ると、先週の長野の大雨の被害がここでも、あったようだ。地図上の赤色の×印が生々しい。いたるところで道路が通行止めになっているようだ。山の中なので、復旧は後回しという感じだろうか。
夕食は乾燥野菜が中心だ。インスタント味噌汁に、長崎五島列島名産とかいう、ヒジキ、ニンジン、ダイコンの乾燥野菜を加えたものが具沢山味噌汁となる。簡単に言うと、ふりかけご飯と味噌汁とソーセージ1本の繰り返しだ。ほぼこの繰り返しで、朝昼晩をまわす。帰宅したときも体重も変わっていなかったので、きっと問題ないのだろう。ほんとはウオークで少しはやせると思ったのだが・・・。夕餉を終え、後はすることも無く、夕闇のテントの中でラジオの音と、姫川の川音を枕に眠りにつく。